●下記は、『労働組合機関紙編集BOOK』から一部を抜粋したものです。完全な情報は同書をご覧ください。
ご存知のように、文には最低限の情報として5W1Hが必要だと言われます。特にニュース記事の場合は、5W1Hを正確に記載することが求められます。
これらを記載する順序は特に決まっていません。むしろ、これらの順番を考えることこそ「文を書く技術」だと言えるでしょう。
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文節の並べ方を変えるだけで、文の持つニュアンスや内容まで変わってきます。例として、ウサギが走る状態について一文を作ってみましょう。
(1)ウサギは 速く 走る
この場合の文の構造は、主語―修飾語―述語です。非常にシンプルです。機関紙の執筆者に求められるのは、このシンプルさです。シンプルであれば、読者が理解しやすいからです。
では次に、異なる表現で書いてみましょう。
(2)速く ウサギは 走るそれぞれの文には次のような特徴があります。
(2)間違いではありませんが、順序が一般的ではないので読みにくくなります。【この記事の続きは本書で】
文の構造をシンプルにするためには、文を短くする必要があります。逆に、文を短くすれば、たとえ複文でも理解しやすくなります。
という文も、2つに分割して一文を短くすれば、もっとわかりやすくなります。
文が長いことによって「?」となってしまう典型的なケースをご紹介しましょう。
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これまでに述べてきたことと多少重複する部分もありますが、主語と述語に関する注意事項を列記しましょう。
(1)なるべく近くに置く
主語と述語はなるべく近くに置いてください。前ページのような「?」文章にしないためです。
という文よりも、
という文の方がわかりやすいのは、後者の方が「ウサギ」と「駆け抜ける」の位置が近いからです。
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その他、いい文を書くためには多くの留意点があります。ここでは、いくつかの重要ポイントのみを記します。
(1)情報量の密度を高める
機関紙という限られたスペースで情報を伝えるには、情報量の密度を高める必要があります。
たとえば、次の2文は情報量が同じであるにもかかわらず、下の方が9文字も多くなっています。
はっきり言って、この9文字は無駄です。同じ文字量を使うのであれば、
など、情報量の充実をめざすべきです。
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